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ドキュメント制作業務について
ドキュメント制作の技能と習得
当店でのDTP業務の位置づけ

 


ドキュメント制作の技能と習得 (続き)

 

d)レイアウトソフトの理解

 

 本格的なレイアウトソフトとしては、初めアドビ社のページメーカーを、次いで同じくアドビ社のインデザインを習得しました。
 この種のソフトの王道といわれる、クォークエクスプレスについては、ついに一度も、当店では習得を試みたことはありません。その最大の理由は、ソフトそのものがあまりに高価だということです。
 たしかにフォトショップやイラストレータも決して安くはありませんが、それらはまだ、DTP以外の活用が、十分可能です。それにたいし、たかだか「レイアウト (組版) 専用のソフト」に、その3倍もの金額というのは、ちょっと納得いかない思いでした。
 その判断が正しかったかどうかは、あとになってみると微妙なものもあり、反省点の一つかもしれませんが、それはまた、先で触れさせていただきます。
 さて、クォークエクスプレス以外のレイアウトソフトとなりますと、だいたい上記のいずれか (ほかにエディカラーというソフトもあります) になりますが、当社では、断然インデザインをおすすめします。
 なお、ページメーカーについては、トライアル版でけっこう長くテスト (習得) しましたが、以下のご説明では、コメント程度の記述にとどめました。

 

1)レイアウトソフトと独習

 

 レイアウトソフトの通信講座は、皆無ではありませんが、やはり高額なものが多く、当店では、マニュアル (但し、ぜんたいに、レイアウトソフトのマニュアルは、決して多くはありません) のみによる独習を採用しました。
 結果的にみると、それは正しくもあり、また、まちがっていたともいえます。
 まず、正しかったという理由は、レイアウト (組版) の技能の大半の部分は、十分独習が可能だからです。つまり通信講座でなくマニュアルだけであっても、一つ一つの手順を、サンプル教材をもとに丁寧にレッスンしていけば、それなりにマスターすることができるものです。
 しかし一方、まちがっていたと思われる理由は、フォトショップの場合と同様に、最後まで解消されないウィークポイントというものが、残ってしまったからです。そして、そのウィークポイントは、やはり、印刷出力時の設定や注意点の習得にかかわるものでした。
 これらの、DTPにおける「印刷」関連のコツを本当に身につけるためには、おそらく、学校で実習を体験することなどが不可欠で、通信教育や、その手の印刷マニュアルを読みあさることだけでは、とうてい、習得はむつかしいのではないでしょうか。

 

2)インデザインのポイント

 

 ここでは、習得しておくべきと思われる、インデザインの特長的機能ないしその周辺の諸問題について、項目だけを列記してみましょう。
 但し、ここでも、たとえば画像の配置やマスターページの作成など、インデザインのごく基礎的な操作については、すべて省略させていただきます。また、マニュアルだけでは十分習得できないと思われる項目も含まれていることを、あらかじめご了承ください。
 なお、インデザインは、クォークエクスプレスやページメーカーとことなり、高度に日本語組版のルールを再現できるよう設計されたソフトであるため、組版ルールそのものの予備知識がないと、十分に使いこなすことはむつかしいものと思われます。

 

a. OpenTyeフォントの知識と、フォント環境の最近の傾向の把握

b. 文字サイズの単位=級数 (Q数)、字送り行送りの単位=歯数 (H数)と、従来のポイントとの関連

c. 配置可能な画像のファイル形式の理解と、リンクパレットによる画像管理

d. 印刷入稿用あるいはPDF用、それぞれの出力に適応する画像データフォーマットの理解

e. レイアウトグリッド、およびフレームグリッドやグリッドフォーマットの取りあつかいと、独自のレイアウトの手順 (なお、クォークエクスプレスなどで十分な従来採用されていた、ベースライングリッドまたはテキストフレームを使用してのレイアウト手順も選択できる)

f. 禁則処理やぶら下がりなどを初めとする、文字組み機能の把握

g. 合成フォント機能の活用

h. バージョン2.0から採用された、表組み機能の理解

i. 商用印刷のための、カラー管理方式の把握

j. 印刷にともなうそのほかの設定と、プリフライトないしパッケージ機能の活用

k. 標準装備されているPDF書きだしを初めとする、各種の書きだし設定

 

(続く)

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