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身体を大事にする(続き)
c)摂取するもの(続き)
3) 甘いもの
ここでは、甘いものについて、そのおもな働きと、補給の仕方について、まとめてみました。
a. おもな働き
若年層の糖尿病の患者さんの増加などにともない、とかく敵視されがちな
「糖分(ブドウ糖)」 ですが、じつは糖分には、身体にとって大切な働きが、いろいろとあるのです。
1. 糖分には、速やかな疲労回復効果があります
人間が仕事やスポーツで過度のエネルギーを消費すると、一時的に血糖値が著しく下がることがあり、これがいわゆる 「疲労」 という状態です。
この血糖値を正常に戻すためには、糖分そのものを補給してやるのが、一番手っ取り早いわけです。よく、疲れると甘いものが欲しくなるのは、身体の自然のメカニズムといえるのでしょう。
2. 糖分には、脳を活性化させる効果があります
脳は、体重のわずか2%の重さしかないにもかかわらず、人間の使用する全エネルギーの20%近くを消費するといわれます。その上、脳は、ブドウ糖だけをエネルギー源とするのだそうです。
したがって、ブドウ糖が不足すると、集中力や思考力といった脳の働きが低下したり、またそれに伴って気分的にイライラしたり、ということになりがちです。逆にいえば、脳を活き活きと働かせるためには、糖分の適宜な補給が欠かせないことになります。
ブドウ糖はまた、ものを記憶するという脳の仕組みや、さらには、痴呆 (アルツハイマー) の予防にたいしても、重要な役割を果たすといわれます。
3. 糖分には、情緒安定効果があります
どちらかといえば、味覚としては、辛さよりも甘さの方が、それを味わう人に、幸福感や安心感を与えてくれるではないでしょうか。
つまり、上に述べた脳の活性化とも関係して、糖分には、優れたリラックス効果があるように思われます。
b. 補給の仕方
以上のことからもお分かりのように、生活の中に上手に糖分を取り入れることは、健康を維持するうえでも、とても大切なことなのです。
そこで、たとえば、次のような糖分の補給が、おすすめです。
1. 食間 (おやつ) に糖分を補給
健康な人の空腹時血糖は、食事直後にくらべて、20%ほども低下するのだそうです。
すると、当然、脳へのブドウ糖の供給が十分ではなくなってしまいますので、この食間の時間帯に、おやつとして、少量の甘いものを食べることで、仕事の能率を回復させることができます。
補給するものとしては、天然の甘み (干しぶどう、干し柿、果物、ハチミツ、水飴など) が、最も好ましいといわれます。このほか、チョコレートや、あんこの入ったお菓子なども、積極的に活用したい食品です。
チョコレートは、ポリフェノール (赤ワインなどにも含まれるこの物質は、動脈硬化を予防するとして、最近広く注目されています)
を多く含んでおり、また同時に、山登りなどで遭難しかけた時によく板チョコ一枚で命をつないだと報じられるほど、栄養価の高い食品でもあります。
あんこ (小豆) もまた、ポリフェノール (ちなみに、ひとくちにポリフェノールといっても、含まれている食材によって各種があり、その働きも少しずつ異なるといわれます)
を豊富に含み、鉄分や食物繊維などの栄養素も豊かです。さらに、ブルーベリーと同様、アントシアニンを多く含みますので、目にも良く、血液サラサラ効果も期待できるそうです。
これらの、補給する甘味としては、総じて和菓子の方が、洋菓子にくらべてダイエット効果に優れ、その魅力があらためて見直されています。
2. 肉体疲労時に糖分を補給
とくにスポーツなどで疲れたとき、甘みを摂取してやると、糖分が筋肉にたまった乳酸を分解して、回復を早めてくれるとのことです。
3. 就寝前に糖分を補給
糖分の優れたリラックス効果によって、自然な快い眠りにいざなわれるということで、ヨーロッパでは、寝る前にチョコレートを食べる習慣を持つところもあるそうです。
ご紹介情報/サイト(外部リンク):
情報名 |
サイト |
備 考 |
「砂糖健康学入門」 |
Science@Sugar |
サイトのトップページから、すぐにリンクして記載があります |
「知ってびっくり!
チョコレートの健康パワー」 |
healthクリック |
サイトのトップページから、「ヘルスケアライブラリ」
> 「食品と栄養」 > 「チョコレート」
とリンクをたどった所に、記載があります
|
「あずき」 |
食育大事典 |
サイトのトップページから、「食材別
索引」 > 「穀物・豆類」 とリンクをたどった所に、小豆の効用についての記載があります
|
「お菓子と健康」 |
お菓子何でも情報館 |
サイトのトップページから、すぐにリンクして記載があります |
(続く)
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