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初めてのWindows

 

 こうして、真新しいWindows98モデルが一式店内に揃ったわけですが、いざ開店の準備に取りかかってみると、店主にとって、それからが、訳のわからないことの連続となりました。それはもう、一種のカルチャーショックともいえるほどのものでした。
 ここでは、まず一般的な疑問を、次いで、最も頭を悩ませられた、Windowsのエラーについての疑問を、お話ししようと思います。

 

a)接続やセットアップがわからない

 

 それまで、パソコンとは、ワープロ機がちょっとグレードアップしたワンボックス (せいぜい外付けプリンタが別にある程度) のもの、という意識でいたわけですから、カラーディスプレイがある、スピーカーがある、通信用のモデム端子がある、プリンタ (付属してプリンタドライバ) もある・・・となりますと、接続やセットアップを正しく終了させ、Windowsが無事立ち上がって、周辺機器がちゃんと動作することを確認するだけで、大仕事でした。
 要するに、同じくパソコンと呼ばれていても、それまでの、外界から切り離された、特定のソフトだけをひたすら処理する単能機などではなく、最早、マルチメディアと通信機能こそを根幹にした、それじたいがIT端末のようなものへと、完全に変貌をとげていたのです。

 

b)GUIがわからない

 

 次に面くらったのが、マウスやアイコンを活用して視覚的にパソコンを操作する、いわゆるGUI (GraphicalUserInterface) という仕組みです。
 MS-DOS時代に、マニュアル片手に、キーボードから無味乾燥にポツポツ入力していた、コマンド (指令語) の面影などは、もうどこにもありません。
 以前「ディレクトリ」と呼んでいたものが、今は「フォルダ」と呼ばれ、しかもアイコンという形で、直感的に場所を確認できるようになったことも驚きでしたが、とにかく全てをマウス中心に処理しなければなりません。
 たとえば、ドラッグ&ドロップとかショートカットアイコンとか、独特なさまざまな概念とその役割を理解し、操作法に慣れるだけでも、相当な時間がかかりました。

 

c)用語やマニュアルがわからない

 

 頼りの添付マニュアルやWindowsの「ヘルプ」じたいが、すでにもう、一度や二度では記憶すらできない、英文字やカタカナのコンピュータ用語のオンパレードです。
 しかも、用語同士が相互に関連しあっていることが多いせいか、一つのわからない用語の「説明」を見ることで、逆に二つも三つも新しい不明な用語が増えてしまう、といった始末の悪いありさまで、最初は本当に、これがパソコン習得のネックになってしまいました。
 その用語が、じつは、「そのもの」とか「その操作」などを的確に意味する、一番わかりやすい表現法だと納得できるのは、パソコンに慣れ、ある程度まとまった語彙の蓄積ができあがったあとのこと、ではないでしょうか。
 ちなみに、店主は今でも、Windowsの「ヘルプ」を初め、ほとんどのアプリケーションソフトの「ヘルプ」は、専門家の、専門家による、専門家のための「ヘルプ」としか思えないのです。初歩の段階で参照しても、かえって、よけいに訳がわからなくなるような気がするのです。

 

d)ダイアログボックスがわからない

 

 ダイアログボックスの多さと設定の煩雑さも、頭を悩ませる一つでした。
 当たり前といえば当たり前の話ですが、多機能になればなるほど、そして、より広範なユーザーのニーズにこたえようとすればするほど、設定を必要とする「選択」項目は、雪だるま式に増えてしまうのでしょう。
 初歩の段階では、とにかく簡単に、一通り動かせるようになれば、それで十分だったのです。
 もちろん、「標準」あるいは「推奨」という意味で、デフォルトの設定がもうけられているケースが大半かもしれません。しかし、そのデフォルトが、はたして自分の場合に当てはまるかどうかは、その設定の「意味」がちゃんと理解できて初めて、判断がつけられることだと思うのです。
 その点、なまじ詳細なダイアログボックスが表示されることで、初心者のほうが、かえって必要以上に、システムの細部にたいして、神経をとがらせなければならないのではないでしょうか。

(続く)

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