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Webデザイン業務について
Webデザインの技能と習得
当店でのWebデザイン業務の位置づけ

 


Webデザインの技能と習得 (続き)

 

d)Web関連周辺ソフトの理解

 

 最近のWebページでは、インタラクティブ (対話的あるいは双方向的) な要素やアニメーション表示を初めとして、さまざまな目をひく仕掛けが、ごく当たり前に見受けられるようで、最早、これらの技能をまったく知らないでは、すまされない状況になりつつあります。
 そこで当店では、 CGIJavaScriptフラッシュ の3つの技能にしぼって、マニュアルによる基礎の習得をおこないました。
 しかし、残念ながらこれまでのところ、当店のサイトのページには、それらの技能を、正面から活用して作成したコンテンツは、掲載されておりません。せいぜい、ボタンそのほかで、Webサイト構築ソフトが自動的に展開したJavaScript (後述をご参照ください) 部分を、そのまま使用するだけ、というレベルにとどまっているのです。
 それは、技能の習得が、今ひとつ十分ではなかったからにはちがいないのですが、また、サイトの性格上、そのようなコンテンツの必要性がなかったからでもある、と思います。
 いずれにせよ、それらの技能については、実務の経験がないわけなので、以下においても、ごく教科書的なご説明に終始せざるをえないことを、ご了承ください。

 

1)CGIについて

 

 CGIは、もともとは、端末パソコン (クライアントマシン) のブラウザとWebサーバとの間で、データをやりとりするための取りきめ (インターフェイス) のことでした。ただ、今はふつう、そのインターフェイスにもとづいて作成された、サーバ上におかれた処理プログラムのことを、CGIと呼ぶようです。
 インタラクティブなWebページなどには、欠かせないもので、次のような処理部分が、CGIを介して実現されています。

 

a. ページ内に準備したアンケート用フォームに書きこまれたデータを、蓄積管理する。

b. 掲示板やチャットルームで書きこまれたメッセージを、送受信管理する。

c. オンラインショップで、引合いにリアルに対応し、価格や在庫などをチェックする。

d. 会員専用ページなどで、パスワードチェックほかをおこなう。

e. クイズや占いなどのページで、回答内容の判別ほかをおこなう。

f. オリジナルなアクセスカウンタを動作させたり、アクセスログ解析をおこなう。

 

 CGIを介した処理では、ブラウザからのデータをサーバ側に送ったり、場合によっては、サーバ側 (CGI) でさらにデータを加工し再度ブラウザにもどしたり、といったやりとりを行うため、かならず、その間じゅうは、インターネット接続がされていなければなりません。
 また、プロバイダなどの提供領域にWebサーバを間借りしているような場合、プロバイダによっては、サーバマシンにあたえる負荷やリスクを考えて、Webサーバとは別なCGIサーバを設けているとか、オリジナルな自作CGIの利用を認めない (あるいは制限している) とか、いったところもあるようです。
 独自のCGIプログラムをいちから開発することは、相当な経験がないとむつかしいことでしょうが、幸い、市販のマニュアルのなかには、一般的な実用CGIのサンプルプログラム集のようなものもありますので、それを少し修正すれば、初心者であっても、ずいぶん効率的に、必要な機能をページに付加することができると思います。
 なお、CGIプログラム記述用の言語も各種あるようですが、手始めには、パール (Perl) と呼ばれるものが、マニュアルも多く、分かりやすいかもしれません。とくに、無料で使えること、CGIの使用を認めているプロバイダの多くにインストールされていること、などから、安心して学習をすすめることができるでしょう。そのほか、クライアントマシン用のWebサーバソフト (たとえばアパッチApache) と組みあわせることで、インターネット接続をしないローカル環境でも、最終レベルでの動作確認のテストができる、などといった利点があるようです。

 

2)JavaScriptについて

 

 CGIとは、また少しちがった形で、インタラクティブなWebページを実現しているが、JavaScriptというプログラミング言語です。しかし、単にJavaScriptといえば、ふつう、JavaScriptによって記述された処理プログラム (これをスクリプトともいいます)、の意味で用いられていることが多いようです。
 JavaScript (スクリプト) は、もちろん、独特の文法によって記述されるのですが、そこだけが別なプログラムとして存在するのではなく、HTMLドキュメントのなかで、一般のタグと混在併記され、Webページにおける一種の付加機能的な役割を、はたします。
 JavaScriptを使うと、オペレータの操作 (これをイベントともいい、マウスやキーインなどの操作のことです) にたいして、Webページ内に特別な反応 (これをアクションともいいます) を引きおこすことができます。
 たとえば、マウスのクリック (イベント) で、画像や新たなウィンドウを表示 (アクション) させてみたり、リンク用のボタンにマウスがのる (イベント) と、ボタンの画像が変化 (アクション) を起こしてみたり、などといったものが、JavaScriptの事例として、よく目にするところでしょう。
 JavaScriptとCGIの決定なちがいは、CGIがWebサーバ (CGIサーバ) 上におかれたプログラムとして、ブラウザからの依頼で起動されて動作する、のにたいして、JavaScriptはHTMLドキュメントの一部として、クライアントマシンのブラウザ上だけで動作する、という点にあります。そのため、JavaScriptの動作は、ブラウザさえあれば、完全にローカルな環境でも、テストが可能です。
 ただ、JavaScriptは、同一のスクリプト記述にたいして、ブラウザの種類 (さらに同じブラウザでも、Windows版とMacintosh版では別あつかいとなります) とそのバージョンによって、微妙に動作結果がことなることがあるので、細心の注意が必要となります。
 JavaScriptも、一応の基礎文法を習得されたあとは、市販マニュアルのサンプルスクリプト集などから、転記または加工することで、必要な仕掛けを効率よく、ご自分のWebページに設定することができます。
 なお、前述のドリームウィーバーとファイヤーワークスでは、JavaScriptにおけるイベントとアクションの組みあわせを、独自に「ビヘイビア」と呼んでいるのですが、このビヘイビアのリストのなかから、必要なものを選択することで、かりにJavaScriptについての知識がまったくなくても、同等の機能をページに与えることができるように、考慮されています。つまり、作成中のページのなかで、ビヘイビアを設定すると、それが自動的にスクリプトに変換され、HTMLドキュメントに組みこまれて、書きだされるのです。従って、もしJavaScriptの知識があれば、展開されたスクリプトを、さらにカスタマイズすることも可能でしょうが、このスクリプトは、汎用性を持たせるため、大変難解なものとなっており、とてもスラスラと読みこなしたり、ましてや簡単に修正できるようなものではない、らしいとのことです。

 

(続く)

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