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Webデザイン業務について
Webデザインの技能と習得
当店でのWebデザイン業務の位置づけ

 


Webデザインの技能と習得 (続き)

 

c)Webサイト構築ソフトの理解

 

1)「Web制作スキル」の限界

 

 さて、通信講座で、HTMLドキュメントの基礎的なスキルの習得が修了したとはいえ、実際には、インターネットでの公開に耐えられるほどのものが、サイトとしてはもちろんのこと、たった一画面のWebページでさえも、それですぐさま、作りあげられるはずのものではなかったのです。
 そこには、たとえていえば、やっと漢字をある程度覚えた小学生と、その漢字を自由に使いこなして文章を発表している大学生くらいの、大きな隔たりというものがありました。
 それを痛感させられたのは、HTMLエディタと呼ばれるあるソフトのトライアル版に、たまたま接したからでした。
 そのソフトのことは、講座の中で紹介されていたこともあり、興味を覚えて試してみる気になったのですが、添付されているサンプルHTMLファイルをテキストエディタで展開してみて、まさに愕然としました。というのも、そこには、一つのページだけで、難解なJavaScriptを含めたタグが、それこそ何百行ともしれずえんえんと、記述されていたからです。
 今の「スキル」からスタートして、これだけのものをコーディングできるようになるまでに、いったい、どれだけの時間がかかるだろう・・・。それはもう、正直いって、不可能に近いことだと思われました。
 つまり、今インターネットで目に触れるほどのWebページというものは、とても初心者が、リファレンス片手に習いたてのタグをポツポツと入力し、正面から組み立てていっても、とても追いつけるようなレベルのものではなかった、ということなのです。と同時に、HTMLエディタといわれるその種のソフトの「威力」を、初めて認識しました。
 もし、Webデザインというものを、少なくとも「業務」として考えようとするならば、これまでの延長ではまったく駄目で、最低限、Webサイト構築のためのソフトを、完全にマスターする必要があるだろう、ということが、その時点ではっきり分かりました。
 こうして、また、新しい課題を、いやおうなく、背負いこむことになってしまったのです。

 

2)Webサイト構築ソフト

 

 Webサイト構築ソフトを、ここでは、HTMLエディタあるいはWebページ作成ソフトと、ボタンなどの素材を提供するWeb画像作成ソフトとの組みあわせとして、考えています。
 つまりこの両方の機能の協力によって、一つのサイト (ページグループ) を作り上げることになるのです。しかし、たとえば、Webアニメーションの作成を主機能とするソフトなどは、不可欠の要素とはいえないため、ここでは除外されていることを、お断りしておきます。
 Webサイト構築ソフトにも、いろいろな組みあわせが考えられますが、当店では、マクロメディア社のドリームウィーバーとファイヤーワークスのペアを採用しました。それは、通信講座で紹介されていたためでもあり、また、市販のマニュアルがわりと豊富であったことにもよります。
 当店では、これらのソフトを、例によって、マニュアルだけで習得することにしました。そして以下に、それぞれのソフト習得の際に感じたことなどを、とりとめなくお話ししてみたいと思います。
 なお、ソフトそのものの詳細については、ここではご紹介していません。もし、ご興味のある方は、初心者SOHOメニューの別のお品「ソフトマスター備忘録」に、機能の説明めいたことを開示いたしますので、そちらをご注文ください。

 

3)ドリームウィーバーについて

 

a. サブとしてのドリームウィーバー

 

 当店では、原則として、ファイヤーワークスを主、ドリームウィーバーを従とする、Webページの作成法を、採用しています。
 つまり、ページのデザインなど大半の部分を、ファイヤーワークスサイドで行い、最後に、ドリームウィーバーサイドに引き継いだあと、テキストの流しこみやリンクの調整、最小限の仕掛け (インタラクションほかをいいます) の付加などをおこなって、ページとして完成させるやり方です。
 デザイン主導のワークフローとも呼ばれる、このようなページの作成手順を採りいれたのは、一番力をいれて習得したマニュアルの、チュートリアルの進め方の影響が、大きかったと思います。
 もちろん、一般的なやり方通りに、ドリームウィーバーでどんどんページをレイアウトして、必要な「部品」だけを、ファイヤーワークスから調達するのでも構いません。しかし、少なくとも、ドリームウィーバーとファイヤーワークスの組みあわせでサイトを構築する場合、このようなデザイン主導型が、大変効率的でスムーズな流れを作りあげてくれることは、まちがいないでしょう。
 皆さまも、なにかの折に、是非お試しください。

 

b. テキスト編集とCSS

 

 先に、ページデザインのことを申しましたが、デザインというのは、なにも、配置されるボタンほかのイメージとか、ぜんたいのレイアウトとか、インタラクティブな仕掛けとかだけを、いっているのではないのです。
 くり返しになるかもしれませんが、Webページで一番大切なのは、公開されている「情報」の中身なのだ、と思います。
 「情報」というのは、通常、テキストそのものを意味しており、周辺にちりばめられたそれ以外の飾りは、最終的にユーザーに、このテキストにたどり着いていただくための、いわば、虫を引きよせている美しい花、にすぎないのです。
 そのように考えた場合、ここで一歩踏みこんで、テキストにも、より読みやすくなるようなお化粧、つまりデザインをほどこせば、その当初の目的の達成がさらに確実になるだろう、ということが、お分かりになろうかと思います。
 残念ながら今のところ、Webページの場合は、DTPほどに精緻な文字組みやデザインはできません。しかし、CSSを活用すれば、かなりな程度でそれに近づけることができるレベルにはなっており、ドリームウィーバーでは、そのCSSの機能の面でも、柔軟に対応できるように配慮されています。
 また、CSSやテキスト処理の専門マニュアルなども、一度参考にされると、良いかもしれません。

 

(続く)

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