=ケイシーの詳細の目次(リンク)=その生涯リーディングの特徴リーディングの事例リーディングの事例 ここでは、数多いケイシーのリーディングの中から、四つだけ事例を選んで、ご紹介しましょう。
エイミー・ディートリックの事例 ケイシーが診断をおこなったエイミーは、ホプキンスビルの、ある学校長の娘で、当時五歳でしたが、二歳の時にインフルエンザにかかり、それがもとで、精神の発育に異常をきたし、親の見分けすらもはっきりしない状態であった、とされます。 レインを誘導役として引き出された、この時のフィジカルリーディングの内容は、おおむねこのようだったと伝えられます。 すると、まずケイレン発作が消滅し、八日目頃になるとずいぶん精神状態がはっきりしてきて、エイミーは、自分の人形の名前を呼び、両親を初めとする身内の人々を、はっきり識別することができるようになりました。
デービッド・ホフマンの事例 この事例はまさしく、人生の不思議な巡り合わせともいうべきものなのかも知れません。 1936年の5月、ケイシーは、依頼を受けた十三歳の少年 (1923年3月、医者の子供として北京で生まれました) の、ライフリーディングを行いました。その時、催眠状態の彼は、少年の過去生に触れて、このように述べたとされます。 いずれにしても、この時リーディングの対象となったデービッドこそが、ケイシーの夭折した第二子のミルトン・ポーターの生まれ変わりであったことは、間違いありませんでした。 この出来事は、子供を死なせた自責にずっと苦しんでいた、ケイシーと妻のガートルードの心を、ほんとうに慰めるものとなりました。そのリーディングから一年後、何も知らされないまま、少年は父親に連れられて、ケイシー夫妻と、最初で最後の対面を果たしたそうです。
デービッド・グリーンウッドの事例 1927年8月、ケイシーは、十四歳の少年デービッド・グリーンウッドのライフリーディングを行いました。 まず、直前の生では、彼はルイ十四世につかえる忠実な衣裳頭でした。さらにかなり前の生では、ギリシャの商人であった時に、ある権力を濫用しており、それが今生でいささかマイナスの影響を受けている、と述べられました。 そのほか、リーディングでは、消化器系のトラブルに注意すべきこと、衣服ないしは服飾材料に関してのセンスや判断力があること、商才や営業力も秘めていること、などが示唆されたといいます。 このリーディング記録は、デービッド自身の関心を引かず、ほとんど忘れられた状態だったようで、二十代の半ばになっても、彼はずっと新聞販売の仕事で、あまりぱっとしない収入を得ていました。 また、彼が軍隊に志願する頃になって、食物アレルギーを持っていることが明らかになり、これがリーディングで指摘された消化器関係の問題の一つと考えられ、それ以後、彼は、厳格な食事の管理を行うようになりました。
ケイシーみずからの事例 ケイシー自身の過去生も、なかなか面白いものです。 ケイシーとしての生のすぐ前では、彼は、1742年生まれのイギリス人ジョン・ベインブリッジであって、後にイギリス軍の傭兵として雇われ、アメリカのチェサピーク湾
(ちなみにこの場所は、ケイシーがあれほどこだわったとされる、バージニアビーチのすぐ近くです) に上陸したそうです。 やがて、原住インディアンとの衝突の末、今のシカゴ近郊のディアボーン要塞に立てこもりますが、結局、要塞は陥落してしまいます。この混乱の中、ベインブリッジは、多くの人々を先導して避難させるとともに、急ごしらえの筏に乗せて、オハイオ川を下らせます。しかし、川の両岸を追いかけてくるインディアンの襲来と食糧不足から、生き残ることができた者はごくわずかに過ぎませんでした。 ベインブリッジのずっと前には、ペルシアの内科医として生きたといいます。彼は、ある戦争で傷つき、砂漠に置き去りにされて、三日三晩苦しみました。その折り、苦痛を忘れるために、肉体と意識を分離するための懸命な努力を試みたのですが、それが、今生のケイシーの特殊な能力に反映されているのでしょう。 さらにさかのぼるエジプトでの生では、彼は偉大な神官としてあがめられていましたが、自己中心的で傲慢でもあったため、失脚してしまったそうです。その時のマイナスのカルマは、自己を捨てて人々に奉仕するという、今生での償いを求められたのかも知れません。
ところで最後に、リーディングそのものではありませんが、「エドガー・ケイシー奇跡の生涯」に述べられた、あるエピソードを、ご紹介させていただきたいと思います。 1935年のある日、ケイシーは、自分の未来生を暗示するかのような、こんな夢を見ました。その中では、2158年にネブラスカのある町で生まれた子供の姿が現れ、自分は二百年前には、エドガー・ケイシーという名前で生きていたと、周りの大人に主張しているのです。 つづいて、昔の「ケイシー」なる人物のゆかりの土地を訪れようということになって、飛行船のような奇妙な乗り物に搭乗し、アメリカ各地をめぐるのです。 これが、単なる荒唐無稽の夢だったのか、あるいは未来の出来事を予言する夢だったのか、もちろん確かめるすべもありませんが、転生を語るケイシーならではの体験として、私には、たいへん印象的で興味深いことだと思われるのです。
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