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中国占術の基本構造

中国占術の系譜

おもな中国占術

おもな中国占術(続き)

四柱推命

四柱推命(しちゅうすいめい)とは？

　四柱推命は、個人の先天的な命運を占うための占術です。
　ほんらい、四柱推命というのは日本独特の呼び方であって、この手法にもとづく占術が、四つの柱 (つまり、その人の誕生の年・月・日・時刻の四つをいいます) を基礎データとしている点を、じつにうまく言い表しているため、もとの名称以上に、広く受け入れられたもののようです。

四柱推命の活用範囲は？

　占える内容は、多範囲にわたりますが、基本的なその人の器 (早くいえば、出世できるかどうか、あるいは、どの程度の出世が分相応であるか、というようなことです) にはじまり、性格、健康、財運、適職、親族との関係、などを判定することができます。

　さらに、その人の寿命を占いの対象とすれば、死亡する時期や死因などをも、精確に予測することができます。
　これは、宿命が星辰の運行の中に内在する、という中国占術の原理から考えれば、なんら驚くことではなく、四柱推命では、死期についての客観的かつ論理的な占いの手順が、示されます。

四柱推命の基礎データは？

　四柱推命の占術の基礎データは、ただ一つ、占う対象となる人の出生の「時」だけです。
　その「時」は、年・月・日・時刻についてのすべてを、太陰暦から、正確に拾い出さなければなりません。
　かりにその要素のいずれか一つでも欠落 (とくに、生時があいまいになることが多いようです) した場合、この占術によるたしかな判定は、不可能でしょう。

四柱推命の特長とは？

　四柱推命が明らかに示しているように、人は誰も、誕生した瞬間に「宿命」を背負い、良くも悪くも、生涯にわたって、その枠組みを大きくはずれ出ることは、けっしてできません。

　ただ、前述した奇門遁甲を活用することで、ある程度の幸運、ないし利益 (りやく) を、自らに引きつけることは可能だ、ということです。

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宿曜

宿曜(すくよう)とは？

　宿曜は、個体の大局的な命運を占うための占術です。

　私はとりあえず、この手法による占術を、このように宿曜と呼びましたが、はたしてそれが妥当かについては、いささか疑問が残るところです。
　たとえば、後でご紹介する参考文献の中では、この占術は、「天文遁甲」の名前で紹介されています。
　ただし、これが、天文占星術の一種であることは間違いなく、日本でいうところの密教占星術ないし宿曜経 ("すくようきょう"といわれますが、宿曜道ともいわれます) が一番似ているものなので、ここではあえて、宿曜と分類させていただいたことを、あらかじめお断りしておきます。

宿曜の活用範囲は？

　いわゆる四柱推命などがあるにもかかわらず、なぜ宿曜が意味を持つかといいますと、前者が個人レベルの命運を占いの対象とするのにたいして、宿曜では、おもに、企業や国家などの大きな個体の命運が、予知の対象となるものだからです。
　したがって、影響力も広範囲におよび、それだけに、より戦略的な占術である、ということができます。
　もちろん、個人としての命運に適用することも、差し支えないといわれます。

宿曜の基礎データは？

　対象が個人の場合ですと、占術の基礎データは、四柱推命と同じく、その人の出生の「時」だけとなります。その「時」は、年・月・日・時刻についてのすべてを、太陰暦から、抽出することになります。

　対象が個体の場合、個人のような生年月日時はありません。しかし、企業でいえば設立年月日、国家でいえば建国年月日などを、基礎データとするようです。
　ただ、参考文献での占例があまり多くはないので、くわしくは分かりません。

宿曜の特長とは？

　宿曜の占いの骨子は、非常にシンプルです。
　つまり、個体に強い影響をおよぼす宿 ("しゅく"と呼ばれ、占星術でいう支配星のようなもので、基本の宿は二十八個あります) を特定して、その宿の象意を基準にして、判定しようという構造です。

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参考文献(外部リンク)：

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