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おもな中国占術
おもな中国占術
ここでは、中国占術のおもな四つを取り上げ、それらのごくごくアウトラインだけをご紹介します。なお、占術名は、便宜上、普通一般に呼ばれている名称を使用させていただきました。
その四つの占術とは、奇門遁甲、六壬神課、四柱推命、そして宿曜(?)です。
ただし、占術の手順や象意などのくわしいことは、参考文献などの資料から、皆さま各自お確かめくださいますよう、お願い申し上げます。
奇門遁甲
奇門遁甲(きもんとんこう)とは?
奇門遁甲は、もともとは、方位の吉凶を占うための占術です。
具体的には、ある人が空間的な場所の移動を行おうとする場合に、目指す方角がはたして幸運をもたらすかどうかを、あらかじめ知ることができるというものです。
これを逆にいえば、良い結果をもたらすためには、どの方向に移動しなければいけないかを予知し、その効果を積極的に生活に活用できる、ということでもあります。
奇門遁甲の活用範囲は?
この占術は、ごく身近な小旅行、交渉ごと、資金の調達、縁談、試験をはじめとして、引っ越しなどでも、幅広く応用することができます。
さらに、本人が移動する場合はもちろんのことですが、本人の移動が伴わないある種の変化、たとえば、家の改築などでの吉凶を占うことができる手法も、あるようです。
奇門遁甲の基礎データは?
場所の移動という空間的な要素がかかわる以上、ほかの多くの占術と異なる点として、「方位」というものが、占術の基礎データとしては欠かせないものとなります。
この「方位」は、簡単にいえば、太極 ("たいきょく"とは、後述の参考文献「三元奇門遁甲」から引用しますと、方位の基準となる場所のことをいいます)
から見た目的地の方角のことになります。
そして、その「方位」と並んで重要な占術の基礎データは、移動という行動つまり変化を開始する、まさにその「時」である、といえます。ただし、この「時」は、かならずしも時刻のみを意味するものではなく、占う内容に応じて、その「日」やその「月」などが基準にされる場合もあるのです。
いずれにしても、「時」にかかわるそれらのデータは、太陰暦を唯一の根拠として、そこから抽出することになります。
奇門遁甲の特長とは?
奇門遁甲は、後述する四柱推命などが明らかにする、いわゆる個人の「宿命」を、動的に変化させ得る占術であることも、その大きな特長であるといえます。
つまり、その人に定められた基本的な運不運の流れの範囲内で、その幸運を増加させたり、または、不運の程度を最小限に押さえたりすることが、この占術を活用することで、可能になるということなのです。
その意味では、「さだめ」から自らを解き放とうとする、人間の自由意志の発動に当たって、たしかな指針を与えるものとして、古来重んじられた占術であることもたしかなのです。
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六壬神課
六壬神課(りくじんしんか)とは?
六壬神課は、迷いを生じた個人にたいして、これから占おうとする物事の結末がどうなるのか、を教えてくれる占術です。
六壬神課の活用範囲は?
六壬神課のあつかう分野は、結婚、試験、病気、商売などなど、あらゆる分野にまたがるといわれます。
六壬神課の基礎データは?
六壬神課を活用しようとする場合に、とくに留意しておかなければならないのは、基礎データとして使用されるのが、唯一、迷いを生じた「時」そのものだ、ということです。
言葉をかえれば、まさに占おうとするその瞬間こそが、基礎データとして使用される、のでもあるわけです。
それは、どういうことかといいますと、まず、遊び半分で占うことは、けっしてできません。
たとえば、いろいろ悩んだり迷ったりしているけれども、今は忙しいから、後で暇ができたときにでもゆっくり占ってみよう、というような態度では、おそらく、正しい答えを得ることはできないことでしょう。ほんらいは、心を澄まして、良くも悪くも自分に与えられた天命を知るのだ、というような達観の境地で、占いに取りかかることが、一番望ましい姿勢なのです。
しかし、どのような気持ちで占うにせよ、またどのような状況で占うにせよ、占いの結果が、その「時」にのみ左右されることを避けることはできません。逆にいえば、その「時」点で占いの行動を起こした、ということそれ自体が、すでに天命の一部なのです。
この、占いの「時」のデータは、年・月・日・時刻についてのすべてを、太陰暦から、特定しなければなりません。
六壬神課の特長とは?
六壬神課では、一回の占いでは、一つのことを占うのが原則となります。
たとえば、結婚の場合でいいますと、縁談がまとまるかどうかと、結婚して幸せになるかどうかは、少し迷いの内容が異なりますので、別々に占わなければなりません。少なくとも、一回だけの占いで、一度に判定することはできません。
さらに大切なこととして、同一の悩みを、「時」を変えて、二度占うことはできない、ということがあります。
また、占う内容は、できるだけ差し迫った、それも具体性のあるものでなければなりません。
ふたたび結婚の例でいえば、今つきあっている相手と結婚できるかどうか、は占えますが、はたして自分は今後いつか結婚できるのだろうか、などといった漠然とした迷いには、結論を引き出すことができません。
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(続く)
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