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病医院治療のチェック

養生法としての食事療法

養生法としての民間療法

養生法としての食事療法

　病医院からいただくこれらのお薬や、そこで受ける処置あるいは手術などが、もし、他から与えられる (場合によっては、強制される) 治療であるとするなら、患者さんの方から主体性をもって、自分の身体にたいして施すことができる治療のひとつとして、食事療法があります。
　この療法は、かつての食養生の考え方を、体系化して発展させたものともいえ、自主的な養生法の一つと位置づけられます。

a)病気と食事

　私たちの寿命を左右するとして大いに怖れられているガン、を初めとした成人病の多くは、長年の食習慣などが引き起こす、いわゆる 「生活習慣病」 であることが、こんにちでは常識となっているようです。

　どのようなものを好んで食べてきたかということは、そして、どれ程の間食べ続けてきたかということは、ある程度の年代に達したときに、その人の健康状態を決定づけている、ともいえるでしょう。つまり、食事こそは、私たちの命を繋いで来たものであると同時に、知らない間に、私たちの身体の中に、病気を育てて来たものでもあるのです。

　その意味では、たとえガンのような腫瘍 (できもの) であっても、自分の 「身内の物」 には違いなく、決して外から不法に侵入した 「異物」 などではありません。

　しかし、だとすれば、どのような病気も、原理的には、食事だけで治すことができるのかも知れません。
　ただ、残念ながら、そのような食事療法は、時間がかかります。もし、回復までに、病気になったのと同じくらいの長い期間がかかるものだとすれば、ふつう、そこまでは命の方が持ちこたえられないため、現実問題として、メインの治療法にはなり得ないのだと思います。

　そのような限界はありますが、しかし、お薬を飲まないで、食事のコントロールだけで、症状がずいぶん改善した病例なども、また、いろいろとあるのです。

b)食事療法の利点

　病医院で治療を受けている場合でも、食事療法が、お薬による薬物療法やその他の療法を補完するものとして、お医者さまから、積極的にすすめられることも多いようです。

　食事療法の最大の利点は、なんといっても、副作用がほとんど無いということです。完治するまでに時間がかかるであろう点を除けば、これほど身体に優しく、また実際の効果が期待できる治療法は、他にはないでしょう。
　しかも、毎日の食事をしない人はないわけですから、もし幸いにして、家族の理解と協力のもと、ちゃんとした献立が用意され、食事を楽しみながら病気が良くなっていくのであれば、こんな有り難いことはないというものです。

　食事療法をあつかった、「食べて治す」 式のわかりやすい本は、数多く市販されており、病気や症状別にシリーズ化された出版物もあります。そこでは、病気が起きる原因から、食材の選び方、具体的な献立にいたるまで、図版入りで、ていねいに解説されています。
　また、無料 (ないし一部有料) のサイトの中にも、食事療法のアウトラインを知ることができるもの、参考レシピが掲載されているもの、栄養バランスチェックをすることができるものなど、いろいろあるようです。

　もちろんそれらは、健康な人でも参考になる内容で、ちょっと体調がすぐれない時の献立とか病気の予防食をつくる際にも、大いに活用することができます。

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